いくらかかるの?相続税


 相続税増税時代としきりに取沙汰されています。平成27年1月1日から、基礎控除額の計算方法が変わったためです。これまでの相続税の課税対象は全相続のうち約4%でした。これが改正により約6%へ拡大、都心部ではさらに課税対象者が増えるのではないかと言われています。このパーセンテージはあくまで税額が発生する場合なので、下記で紹介する特例や税額軽減の適用を受けて税額がなくなる状態で相続税の申告を行うケースはもっと多いことと考えられます。

 ここでは相続税の基本的な計算のやり方をご紹介します。相続税がかかるかどうか、おおよその目安によりシミュレーションしてみてください。

相続税の計算3段階

 相続税の計算には大きくわけて三つの段階があります。

『課税価格の合計額』を計算

 プラス(資産)とマイナス(負債)の全ての財産を調べ、相続税評価額を合計します。現金預金はわかりやすいですが、土地や建物、株式、保険の権利など、資産の種類に応じてそれぞれ決まった評価額の計算方法により算出します。死亡時に持っていた財産のほかに、3年以内に贈与した財産、相続時精算課税制度で贈与した財産もここに含めます。

 『課税価格の合計額』から基礎控除額を差し引いて、0以下だったら相続税はかかりません。ここで計算は終了です。

 ※『課税価格の合計額』の計算過程で、後述する特例を使う場合は申告が必要ですのでご注意ください。

『相続税の総額』を計算

 『課税価格の合計額』を法定相続通りに分割し、相続税率を掛けて計算した金額を合計します。
 『相続税の総額』は、実際の相続の分割に関係なく同じ金額となります。
 相続税率は10%~55%まで段階的に定められています。

『各人の納付税額』を計算

 『相続税の総額』を、実際に相続した財産の価格に応じて各相続人に按分します。
 このとき、残された夫または妻である配偶者が相続すれば、法定相続分または1億6千万円のいずれか多い金額までは相続税がかからなくて済むようになり、負担が軽減されています。
 ※この特例を適用して相続税額が発生しないことになる場合は、相続税の申告はしなくてはなりません。

では以下で具体的な計算方法の一部を確認してみましょう。

『課税価格の合計額』となる評価額の計算

土地と家屋の評価 その1(概略)

 土地の値段には時価、固定資産税評価額、購入金額などいろいろな計算方法がありますが、相続税では『路線価方式』を使います。路線価が設定されていない地域では固定資産税評価額を基にした金額を使います。

 路線価は毎年7月に公開されています。国税庁の下記のページで年分と地域を選ぶと詳細な地図を見ることができます。
 http://www.rosenka.nta.go.jp/

 毎年ニュースになる日本一路線価が高いエリア、銀座五丁目を見てみましょう。【23,600A】【1,120B】などとなっているのがそれぞれの道に設定された路線価、単位は千円です。(つまり23,600千円=2,360万円)
 http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h26/tokyo/tokyo/prices/html/18008f.htm

 土地が面している道に設定された路線価に、土地の平米数を掛けた金額が土地の評価額となります。
 路線価1,120千円×100平方メートル=1億1200万円ということになります。

 実際には、2つ以上の道に面している場合、土地が細長かったり変な形をしたりしている場合など調整が入りますので目安程度にお考えください。また、貸している土地・借りている土地は借地権割合を勘案した評価額となります。

 家屋は固定資産税評価額を使います。自治体が3年に1回見直して設定している固定資産の価格です。課税明細書等に記載がある他、市町村役場(東京都は都税事務所)で証明書を発行してもらえます。

土地と家屋の評価 その2(小規模宅地等の特例)

 小規模宅地等とは、現に住んでいる家、自営業の事業に使用している建物が建っている土地のことをいいます。同居している家族が土地を相続する場合、240平方メートルまでは、その1で計算した路線価から80%と大きく減額した評価額を使うことができます。この特例により多くの場合、住居や事業の基盤として不可欠な土地・家屋を手放すことなくスムーズに相続できるようになっています。
 ※この特例を適用して相続税額が発生しないことになる場合は、相続税の申告はしなくてはなりません。

基礎控除額

改正のインパクト

 基礎控除額の計算方法、これが平成27年1月1日から改正されました。
 (改正前)
 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
 (改正後)
 3,000万円+600万円×法定相続人の数
 配偶者と子供二人であれば、法定相続人の数は3人、3,000万円+600万円×3=4,800万円が基礎控除額です。
 改正前は同じ条件で8,000万円が基礎控除額でしたので、6割になってしまいました。

法定相続人の数とは

 法定相続人の数は配偶者+親族相続人の人数です。
 親族相続人は次のうち順位の高い人となります。
 第1順位 子供(子供が亡くなっていれば孫・ひ孫)
 第2順位 直系尊属(父母・父母がいなければ祖父母)
 第3順位 兄弟

相続税の総額のシミュレーション

 国税庁のホームページでツールが公開されています。『課税価格の合計額』と子供の人数を入力すると、自動的に『相続税の総額』が計算されます。
 http://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4155.htm

大事なことは

 このページでは相続税の計算方法をかいつまんで記載しましたが、ここでご紹介した特例の他にも様々な計算の規定や軽減策、逆に相続税が加算される規定などがあります。これらの規定には相続税の申告期限までに円満に財産が分割されていることが条件であったり、関係機関へ届け出を行い手続きを経た受けた上で適用されたりするものがあります。
 相続税の申告書提出・相続税納付の期限は相続開始(亡くなったことを知った日)から10ヶ月以内とされていますが、法的な相続放棄の手続きは3ヶ月までが期限ですし、時間がかかる手続きを必要とする場合があるので、なるべく早めに動きはじめることが大事です。ご自分で遺されるご家族のために備えたい方は、エンディングノートなどを作ってあらかじめ財産の洗い出しをしておくといいですね。

ご注意

 当ページの記載は相続税計算の概略がわかりやすいように適宜省略・言い換えを交えております。実際に相続税申告をする/しないにあたっては、必ず専門家・専門機関にご相談の上ご判断ください。

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公開日:
最終更新日:2016/12/13